「NHKニュース」に、「大嘗祭(だいじょうさい)」で使う米を収穫する2つの地方について、「斎田点定(さいでんてんてい)の儀」を行い、栃木県と京都府が選ばれたことが記載されています。
もくじ
そもそも「大嘗祭(だいじょうさい)」とは
大嘗祭(だいじょうさい)
大嘗祭の中心的儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」は11月14、15日に皇居・東御苑で行われる。天皇陛下は新穀を供え、五穀豊穣(ほうじょう)や国の安寧を祈られる。宗教的性格が強いため、憲法に基づく国事行為とは位置づけられていない。
どのように地域が選定されるのか
斎田点定の儀とは、絶滅危惧種のアオウミガメの甲羅を将棋の駒の形に加工したものを、「火鑽具(ひきりぐ)」という道具を使って起こした火であぶり、その亀裂の結果によって占う「亀卜」という宮中に伝わる占い。
なお、「このような亀裂が入ったため栃木県になりました」といった亀裂の内容は発表されなかった。
参考:過去に選ばれた地域
時代 実施年 選ばれた地域 明治天皇 1871年 山梨県、千葉県 大正天皇 1915年 愛知県、香川県 昭和天皇 1928年 滋賀県、福岡県 上皇さま 1990年 秋田県、大分県 天皇陛下 2019年(今回) 栃木県、京都府
今回選ばれた栃木県知事、京都府知事のコメント
以下のとおりコメントを出しています。
栃木 福田知事「県民の大きな励みになる」
栃木県の福田知事は「大変ありがたくうれしいことで県民の大きな励みになる。今後は関係者と連携して、県としてできるかぎりの対応をしていきたい」と述べました。
また、栃木県産の米について「良質な水があることに加え、律儀な県民性の農家が、誠意をもって勤勉に生産しているので、どこでも自慢のできるおいしい米だと思う」と述べました。
京都 西脇知事「大変名誉なことだと思う」
京都府の西脇知事は記者団に対し「京都の農業振興においてもうれしく思うし、大変名誉なことだと思う。京都の農家の皆さんは、日々、品質の高い米づくりに励んでいる。農家とともに秋にはしっかりとお納めできるように取り組みたい」と述べました。
絶滅危惧種のアオウミガメの甲羅はどのように入手?
今回の「斎田点定の儀」は上に書いたとおり、絶滅危惧種のアオウミガメの甲羅を用いています。
しかし、アオウミガメはワシントン条約により、国際的な商取引が禁止されています。
そこで、「ハフポスト」によると、調達のために市場を調査したところ、べっ甲製品を作る会社が東京・小笠原村から甲羅を調達していることが分かり、宮内庁と小笠村は協議を行い、甲羅を8枚購入したという。
小笠原村ではウミガメの保護や増殖に取り組んでいるが、東京都知事の許可を得てアオウミガメの漁も実施していたのだ。
母島では3月~4月頃に東京都知事により許可された頭数のアオウミガメの漁を行っていますが、保護増殖事業も行っていて、その一環として小笠原村からの補助金により、雌のアオウミガメを母島の脇浜なぎさ公園内にある「アオウミガメ人工孵化場」で産卵させて孵化した稚カメを放流しています。
管理人の感想
私は正直なところ、「いつの間にか決まっていた」ぐらいにしか思っていなかったのですが、様々な記事を読んでみるとかなり前々から準備が進められていたということを実感します。
今回はじめて選ばれた栃木県。日付を忘れず、しっかり見届けたいですね。
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