栃木県内の宿泊者数、大幅減少へ。デスティネーションキャンペーン効果は殆ど無しか。




下野新聞」に、栃木県内の宿泊者数が低迷しているという記事が掲載されています。

記事よると、2018年の1~6月の速報値、いずれも前年同月比を割り、減少率がワースト3位になったとのこと。

画像は下野新聞より

 

以前の下野新聞の記事の時点で、調子が良くないということは書かれていましたが、結局その後も改善することがなかったということですね。こちら記事では、要因があるとすれば、大型旅館が耐震工事で休館ということぐらいということが書かれていましたが…。

月は延べ約56万1千人で前年同月比16%減、2月は約53万1千人で14・1%減で、全国的にも際立つ低迷ぶり。「本物の出会い 栃木デスティネーションキャンペーン(DC)」を控えて各種PR策が展開された“助走期間”だったが、経済効果が大きい宿泊者の誘客には至らなかった格好だ。明確な理由は分からず、観光関係者も「なぜ」と首をかしげている。

正直なところ今年行われたDC(デスティネーションキャンペーン)は時折JR東日本のCMが流れたぐらいな気がします。宇都宮駅西口大通りに掲げられたDCの告知物で、JR東日本と東武鉄道のロゴがあったので、「東武鉄道も関わるのか~」と思っていたのですが、期間中に東武線の池袋駅構内では特に栃木観光の告知物は見当たりませんでしたし…。

以下のイベントはDC期間中に行われた特別企画(JR線の駅構内に置かれているキャンペーンカタログ(PDFファイル)に記載されているもののみ)。皆さんはいくつご存知ですか?

  1. 【那須町】那須ロープウェイ夜間特別運行「ムーンライト・スペシャルナイト」
  2. 【那須町】塩原温泉竹取物語
  3. 【那須塩原市】那須ナイト・フェスティバル
  4. 【那須塩原市】巻狩鍋フェア
  5. 【那須塩原市】那須塩原 地酒物語
  6. 【那須塩原市】朝食イッピン物語
  7. 【県北地域】日光国立公園をむすぶ観光路線バス「日光・那須 満喫ライナー」運行
  8. 【日光市】日光田母沢御用邸記念公園・皇后御学問所特別公開
  9. 【日光市】湯元温泉 開湯1230年
  10. 【日光市】慈雲寺御開帳・化け地蔵ライトアップ
  11. 【日光市】日光東照宮「国宝陽明門ライトアップ」
  12. 【日光市】日光山輪王寺 7年ぶり、いよいよお披露目
  13. 【日光市】家光廟「二天門」ライトアップ
  14. 【日光市】日光二荒山神社「良い縁特別参拝」
  15. 【宇都宮市】大家資料館特別企画「ナイトミュージアム」
  16. 【鹿沼市】春の彫刻屋台まつり
  17. 【栃木市】うずま川行灯(あんどん)まつり

また、JR東日本は期間中、JR両毛線に快速「本物の出会い栃木号」というSLを走らせたのですが、ご存知でしょうか。

正直なところ、DC効果についてはPR不足感が否めません。「DC期間中、夜間ライトアップしているから行こう」ではなく、「行ったら夜間ライトアップしていた」程度の認識の気がしてなりません。

ちなみに私は上の特別企画、殆ど知りませんでした……。地元の人間ですらこのレベルなのですから他県の人はかなり認知度は悪いのではないでしょうか?

だいぶ前のザ・リッツ・カールトン日光の発表の時に日帰り観光客が増えているという説明もしていたので、宿泊者数の減少は今に始まったことではないと思います。15~16年度の伸びは、”たまたま訪問のタイミングが重なった人が多かったから”なんじゃないかなぁと。

また他の要素としては、最近、新しい観光ルートとして東京と福島・栃木・茨城の一都四県を結ぶ「ダイヤモンドルート」という言葉を以前にも増して聞くようになりました。

Discover the Diamond Route. History, culture, nature, food, outdoor sports the three prefectures of Fukushima, Tochigi and Ibaraki are full of sparkling treasures,to give you the experience of a lifetime in the heart of Japan.

歴史、文化、大自然、食、アウトドアなど優れた地域資源に溢れている福島県、栃木県、茨城県を結ぶダイヤモンド・ルート。
ディープな日本をが感じられるこの広大なエリアでの全ての体験が貴方を待っています。

「東京からそれらの県は意外と近い」ということから逆に東京を拠点にするようになったということでしょうか…?

宿泊統計調査・平成30年6月分(第2次速報値)(PDFファイル)では、茨城県+10.9%と伸びているのが気になりますね(栃木県は-9.3%、東京都は+6.9%)。

自然や歴史関連が観光資源となると、変化がなかなかないの次の訪問までインターバルが長くなりがち(東京だと新しい商業施設やテーマパークができた等で比較的早めに再訪問してくれる)。どうやって訪問回数を増やしていくかが課題ですね。

素人なりに考えてみましたが、いずれにしても何らかの対策を取らないとジリ貧になりそうです!




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