「ITmedia エンタープライズ」に、『東大卒、デュポン、メルカリ経由で梨農園に飛び込んだ 「畑に入らない農家の右腕」の正体』というタイトルで宇都宮市内にある梨農園の取り組みが紹介されています。
阿部梨園は、昔ながらの家族経営を行っていた経営--つまり家業として運営していたものを、より利益を出すための事業としての変革の真っ最中だったという。そんな時に「とちぎユースサポーターズネットワーク」を通じて紹介されたのが佐川さんだったそうだ。
「駅からも結構離れているこの農園に、ひっきりなしにお客さんが梨を買いに来るのには本当に驚きました。ただ、その一方で収穫、梱包、出荷といったオペレーションから、注文の取り方、出荷管理といった部分はぐちゃぐちゃ……というか、阿部さんの頭の中にしか『絵』がなく、それを口頭で指示する形だったので、無駄が多く、マネジメントがうまくいっていない状態でした。
製造業出身だったこともあり、業務効率はまだまだよくできそうだと考えるうちに、集客や企画じゃなくて、まずはこれを改善しなきゃいけないんじゃないかと思うようになりました。そこから、経営改善の話につながっていったわけです」(佐川さん)
そこで佐川さんは、インターンのテーマを「業務の最適化」や「社内の仕組み作り」に変更することを阿部さんに提案する。腹を割って話し、「本気で経営を変える」という目的で意気投合。インターン終了までに、大小含めて100件の改善を約束した。
東大卒、デュポン、メルカリ経由で梨農園に飛び込んだ 「畑に入らない農家の右腕」の正体 (3/4) – ITmedia エンタープライズ
佐川さんが改善を提案したものは以下のリンクより紹介されています。
阿部梨園のホームページをチェックをしてみると、多くのITを導入しているのが分かります。
- ホームページの設定(PCとスマートフォン、それぞれに最適化)と定期的な更新
- オンラインショップの実装
- タブレットレジの導入
など。
特にタブレットレジはPOSレジと同様、日々の販売データが蓄積でき、分析に役に立ちますし、クレジットカードや電子マネー決済ができるということはお客様の利便性の向上に繋がるので、販売機会の拡大にも役に立ちます。
余談ですが、宇都宮市に本社を置くサトーカメラ株式会社の佐藤氏もクレジットカード決済・電子マネー決済について以下のように語っています。
私たち商人は
商品のプロであり
サービスのプロ
その商品やサービスを
買いに来ているお客さんを
排除してどうするんだ
商品やサービスを通して
地域の人々に
貢献しなきゃならないのに
カードと電子マネーを合わせたら
現在でも40%のお客さんを
余裕で排除しているんだよね
私自身も学生時代はコンビニでアルバイトしていたのですが、現金払いはどうしても釣銭のミスが起こってしまいますので、クレジットカードや電子マネー決済は本当に有難かったですね。
最近発売された週刊ダイヤモンドでは「儲かる農業」という特集も組んでおります。しかも、「小規模農家こそ商機あり」とまで書かれています。
今回紹介された阿部梨園のようなアグリテックが推進されれば、若い世代の就職先に農家という選択肢が本格的に出るかもしれませんね。
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